「それが大事」(大事MANブラザーズ)後から学ぶ、生きやすさとは
2022年、初めてのコラムは別のことを書こうと思っていたのですが、
たまたま昨日、大事MANブラザーズの立川さんが出演されているTV番組を観ていたので、
こちらを記事にすることにしました。
大事MANブラザーズさんの「それが大事」
1991年に大ヒットした曲ですね。
余談ですが、この頃は、この手の曲が多かったなあという印象です。
槇原敬之さんの「どんなときも」
KANさんの「最後に愛は勝つ」
とか。
3曲とも、1991年の曲で、
「時代がこういう曲を求めていたんだ」
ということも、番組では紹介されていましたね。
あ、これらの曲を知らない若者の皆さんは、
ググってみて下さいね~。
番組では、「これが大事」の歌詞は、
若く社会経験もない視点で書いたもので、物事が分かっていなかった、
といった主旨のことを、作詞作曲された立川さんがおっしゃられていました。
曲の中で何度も繰り返される
負けない事・投げ出さない事・逃げ出さない事・信じ抜く事
駄目になりそうな時 それが一番大事
一見、良いことを言っているようですが、
立川さんは、「本当に大事なことではなかった」とおっしゃいます。
大ヒット後、立川さんは、「本当に大事なことって何か」を模索し続け、
様々な経験を経た25年後、ようやく答えに行きつきます。
2016年に「それが大事」のアンサーソングとして発表された
「神様は手を抜かない」
に、その答えがあります。
負けてもいい 投げ出してもいい 信じ抜けないこともあるだろう
泣いてもいい 逃げ出してもいい 全力で自分を擁護しろ
弱点を愛せないことが 最大の弱点だな
始まれば終わる 産まれれば死ぬ
そういうもんだろう
それが森羅万象なんだよ
美しいことじゃないか
過去を悔やめば未来は遠い
過去を学べば未来は近い
後ろを向けば影を見ちまうから
光の方を向いて行こう!
私はカウンセリングで、下の2つのことを強調することが多いですが、
この歌詞には、この2つが入っていると思います。
- 自己肯定(自己受容)
- 現実をあるがままを受けとめる
私は、投げ出したり、逃げ出したりすることを、推奨する訳ではありませんが、
「投げ出したい、逃げ出したい」
そういう想いがあれば、それを否定せず受け止める。
自分の本心を受けとめず、無理矢理
「泣くな!、投げ出すな!」
と自分を追い込んでしまったら、自己否定になってしまいます。
アンサーソングには、
弱さに寄り添う「優しさ」が基盤にあるなと感じます。
立川さん自身が、自分自身に対して、優しさを向けられるようになったのかなと思います。
「投げ出したい気持ちになるんだね。わかるよ~。」
と寄り添った上で、
「もう少し頑張れるかな?」
と励ましていけば、くじけることなく、頑張ることもできますよね。
また、
「始まれば終わり、生まれれば死ぬ」
という、自然の摂理をあるがまま受け入れ、その中で無理せず流れに沿って生きる。
これも、生きやすさに大切なことだと思います。
そして、
過ぎ去った過去を悔やむのではなく、
過去に学べば、「今」をより良く生きることができる。
人生経験を積んだ方のセリフだなあと思います。
「それが大事」の歌詞は、悪くはないですけれど、
青くさいと言いますか、正論一辺倒な感じですものね。
25年経って、角が取れて丸くなったといいますか、
柔軟性が出て、円熟味が増したのかな、という印象ですね。
年を重ねることで、このように、円熟していきたいものですね。