自分を許した羽生結弦選手(決意表明より)
昨日の、羽生選手の決意表明会見。
前日の案内から、ファンは「何が語られるのか」戦々恐々としていました。
でも、やはりいつも通り、人の斜め上を行き、意表を突く羽生選手。
らしさ全開の会見で、観ていて、清々しい気持ちとなりました。
まあ、いつもインタビューを観て感じるのは、羽生選手は徹底的に、
自分の心に正直・素直
だという事です。
「自分の想いを認めて欲しい、応援して欲しい、期待して欲しい、期待に応えたい、裏切りたくない、アスリートでいたい、完璧でいたい、皆が期待する羽生結弦でいたい、人間として美しくありたい、挑戦し続けたい、現状に満足したくない、成長したい、目標に向かって努力し続けたい、より高いステージに行きたい、より一層努力したことが皆さんに伝わるステージに行きたい、もっと上手くなりたい、より強くなりたい、勝ちたい、負けたくない」
こういった欲、多くの人が隠しがちな欲も、包み隠さず全面に出せる強さが、
羽生選手の最大の持ち味であり、魅力かなと感じます。
私は羽生選手のファンで、様々な面に魅力を感じていますが、私が最も惹かれて参考になるのが、この正直さですね。
あんなに真っすぐな目で、
これからもどうか応援してやってください
なんて言われたら、諸手を挙げて応援したくなりますよね!
正直で、人たらしで、お願い上手だなあ、と思います。
それはともかく、今回記事にしたい内容は別のことです。
会見の後のTV番組で、羽生選手がおっしゃったこの言葉です。
やっと次のステージに立てた。
次のステージに上れた。
それを、自分自身が「許す」ことができたって思っている。
何がひっかかって許せなかったのか、インタビューで深堀りされなかったので分かりませんが、
次のステージに進むことを許せなかった「何か」があったということですよね。
今回は、ここに焦点をあてて、記事を書きたいと思います。
自分を苦しめる価値観
- 許すことができない
- 自分では認められない
誰しもが、自分自身の中に、そんな部分を持っていると思います。
人それぞれの「価値観」になりますが、これが、その人を苦しめてしまうのですよね。
例えば、私であれば、「でしゃばっては、いけない」という価値観を持っています。
だから、「でしゃばる自分」というのは、とても許しがたく、自己否定の元になります。
人と話しをしていても、
「今、自分はでしゃばっていないか。しゃべりたいという自分の気持ちを、押さえているか」
と、自分に無理強いして、プレッシャーをかけてしまいます。
元来とてもおしゃべりなのに、このプレッシャーのおかげで素の自分が出せず、委縮して無口になって、
「遠慮せず、お話しになっても良いんですよ」
と、相手から気遣われることさえ、時としてあります。
これが、自分を苦しめる価値観ですね。
羽生選手も、何らかの、自分を苦しめる価値観があって、
「次のステージに登る」ことを、妨げていたと思います。
それは、
- アスリートは試合に出てナンボ
みたいな価値観かもしれませんし、
- 試合に出て1位になる、優勝する、金メダルを取ることに価値がある
という価値観かもしれませんし、
- 試合に出て結果を出さないと、人は認めてくれない
という恐怖心であったかもしれません。
どのような価値観で羽生選手が決断できなかったのかはわかりませんが、
今回は、「許した」。つまり、
自分を苦しめていた価値観を手ばなした
ということだと思います。
私の例で言えば、
「自分の話し好きな特性を、出しゃばりなんてマイナスに捉えず、
明るいとか、自分の意見をしっかり表現できるとか、プラスに考えてみよう」
などと、視点を変えるようなものですね。
一連の決意表明とその後のインタビューを見ていて、羽生選手が、
自分を苦しめていたものを手ばなして、次に進めた
ということが、心から嬉しかったです。
ファンとしても、これほど喜ばしいことはありません。
ぜひ、生きづらさを抱えて苦しんでいる方。
自分を苦しめる価値観を抱いていないか、心に聞いてみてくださいね。
最後に、決意表明で羽生選手がおっしゃっていたステキな言葉で、今回の記事を、締めくくりたいと思います。
これからも生きていく中で、生活していく中で、「心を大切」にしてもいいんじゃないかなって。
もっと自分の心が空っぽになってしまう前に、自分のことを大切にしてきてくださった方々と同じように、「自分自身も大切」にしていかなきゃいけないなというふうに、今は思っています。
なので皆さんも、自分を応援することで色んなことを感じていただけたり、生活の一部だとか、生きがいだとか言ってくれることはとてもうれしいいですし、それにこれからもやっていくつもりです。
ただ、そういった中でも、「自分の心を大切にする」ようなきっかけの一つであったらいいなと思います。
P.S.
この2022年に、携帯を持たず、未だipodで生活しているらしい、稀有な27歳を、これからも応援しています。
羽生選手の未来に幸あれ!