アダルトチルドレン克服に、必要なこと
突然ですが、ちょっと考えてみて下さい。
Aさんが、足を骨折しました。
Aさんは、足の治療もせず、毎日毎日
「なんで骨折したんだろう。
あの時、たしか、狭い道を歩いていたんだよな~。
でも、スピードを出した車が、
前から近づいてきたんだよね。
それで、慌てて、道路の端に身を寄せたら、
側溝に足を突っ込んで、骨折しちゃったんだ。
あの車、許せないな!」
と、骨折した経緯について、考えてばかりいました。
さて、このAさんの骨折は、治るでしょうか??
カウンセリングをしていると、
アダルトチルドレンの方が、
Aさんのような思考をしていることが多いなあ、
と感じます。
「なんで、自分はこんなにダメなんだろう。
どうして、人間関係が上手くいかないのかな、
毎日が生きづらいのかな。
あー、そうだ、親の育て方に問題があったからだ。
親に否定されてばかりいたから、
自分は、こんなに自己否定して、
人間関係も上手くいかないんだ
本当に、こんな育て方をした親が、憎いなあ
どうせ、こんな育ち方をしてしまった
アダルトチルドレンの自分は、
幸せには、なれないんだ。」
さて、こんなことばかり考えているアダルトチルドレンは、
生きづらさを克服できるでしょうか?
Aさんとアダルトチルドレン、
両者に共通していることが、2点あります。
まず1点目は、
「なんで」、「どうして」と、
なぜなぜ思考・原因探し
で終始してしまっている点です。
2番目に共通していることは、
「何かや、第三者のせいにしている」
点です。
でも、いくら原因を探っても、
何かや人のせいにしても、
(Aさんの場合は、車のせい)
骨折は治らないのです。
人は、原因探しや、自分以外に責任を押し付けるのが、好きです。
でも、原因をいくら探っても、
何かや人のせいにしても、
生きづらさは克服できないのです。
「なぜ」ではなく、「何をすべきか」
Aさんが足の骨折を治すには、
骨折に至った経緯を考えるのではなく、
しかるべき病院に行って、足の治療をする必要があります。
原因探しは、今後、同じ過ちをしない為には有効ですが、
骨折した足を治す為には、不要なのです。
ましてや、車のせいにしても、骨折は治りません。
アダルトチルドレン克服も同様です。
原因探しは、自分が納得するためには有効ですが、
生きづらさを克服するには、あまり重要なことではありません。
もちろん、
- 親のせい
- どうせ自分はアダルトチルドレンだから
と考えても、克服できるわけが訳がありません。
「なぜ」
ではなく、
「どうしたら」
が重要なのです。
なぜ、自分が生きづらいのか、その原因を探るよりも、
「親のせい」「アダルトチルドレンだから」と何かのせいにするよりも、
- どうしたら、生きづらさを克服できるのか
- 今、自分は何ができるのか
このことを、よく意識する必要があります。
つまり、ただ原因探しや責任追及の考えをするのではなく、
実際に、生きづらさを克服するための「行動」に、
移す必要があるのです。
どんな、「考え方のクセ」があるか
コラムでも何度も言っていますが、
生きづらいのには、それ相応の、
「考え方のクセ」
があります。
骨折を治すために病院に行くべきところを、
骨折した経緯ばかり考えてしまう。
これも、思考のクセです。
アダルトチルドレンが、
自分の生きづらさの、原因探しばかりしてしまう、
親のせいにして恨んだり、
「自分はどうせダメだ」と、人生を諦めたり。
これも、思考のクセです。
人間関係を築く時、
「きっと自分は嫌われる」
と考えて、人と上手く付き合えない。
何か人に言いたいことがあっても、
「どうせ、私の言うことなんて、聞き入れてもらえないだろう」
と我慢してしまう。
これらすべて、考え方のクセです。
こういった、生きづらさを引き起こしている
「考え方のクセ」
に気づき、手放していくことが、
アダルトチルドレン克服に、必要なことなのです。
でも、思考のクセは、
ご自身の中で当たり前になっているので、
なかなか気づきにくいものです。
カウンセリングでは、
ご自身で考え方のクセに気づけるようになって、
生きづらさを克服できるよう、サポートしています。
ぜひ、お気軽に、お問い合わせくださいね。