自殺対策強化月間です

例年、3月は自殺者数が最も多い月であることから、3月を自殺対策強化月間と定めて、国や地方公共団体などが、相談窓口などを設置するなど自殺防止対策を強化しています。

先日、ネットで外国人が日本を評価しているサイトを見ました。
特に、「日本は安全」という点が高評価でした。

首都東京の地下鉄でも、日本人はバッグを開けたまま無防備に寝ている
落し物をしても高確率で届けられる
家の鍵をかけなくても泥棒に入られない etc

「安全で良いなあ、いつか日本に行ってみたいなあ」という発言が多い中、次の一文が印象的でした。

犯罪率が低くても、日本は自殺が多いんでしょ?
年間3万人も自殺で死んでいるらしいよ。
そんな国、嫌だなあ。

実際には、日本だけでなく世界的にも自殺は多いのですけれどね。
ちょっと古いですが、平成21年厚生労働省の調査によると、日本では人口10万人における15歳~39歳までの死因第1位が自殺です。

私の周辺でも、中学3年の時に別のクラスの子が、同じ会社の人が、その他何人かの知人が自殺で亡くなられています。
首都圏の電車では、自殺による人身事故が後を絶ちません。
私自身も、以前の記事で少し書いたように、10年以上、自殺願望に苦しみました。
私にとって、自殺は他人事ではなく、身近なテーマです。

中学3年の時に自殺した子はいじめが原因で、普段からクラス内でいじめにあっていたそうです。
自殺した日は、私達3年生の修学旅行が始まる2日前。
その日は、修学旅行先でのグループ分けをしていて、「私達のグループに入れたくない」とクラスメートに言われたことが引き金で学校を飛び出し、近くの線路に飛び込んで電車にひかれて亡くなりました。

その子のノートには、いじめた相手の実名と共に、いじめたれていた様子が書かれていたそうです。
その話を聞いて、「誰か救ってあげられる人はいなかったのか」と、とても悲しく思ったのを覚えています。
誰か一人でも親身になって気遣っていたら、自殺は防げたのではないかと思ったのです。

自殺願望がある人は、とても孤独感を抱いています。
誰かと精神的な繋がりを感じられる人は、悩んだとしてもなかなか自殺願望にまでは発展しないでしょう。

誰も自分をわかってくれない。
助けてくれない。
愛してくれない。

という想いがあることで、もう生きることは無理だと絶望してしまうのですね。

逆に言うと、自殺願望のある人は、愛に飢えています。
ぬくもりに、人との繋がりに飢えています。
なぜ人との繋がりを切望しているかというと、自信を喪失しているからです。
1人で生きていく自信がなくなっているのです。

私が自殺願望を持ち続けていた時も、人にすがりたくて助けて欲しくて、でもそれが叶わないことに絶望していました。
自殺願望が無い今は、他人に頼りたいという気持ちが激減しました。
1人で立っていられるのです。

自殺願望がある方。
諦めないでください。
人はいつでも変わることができます。
今は自信を失っていても、また1人で自信を持って生きられることが出来るようになります。
ぜひ、相談できる場所を探して相談して下さい。
できれば、身近で親身になってくれる人と、それとは別にカウンセラーなど、心の専門家を頼られると良いと思います。
もちろん、オープンハートにお問い合わせ頂いて構いません。

自殺願望を持つ方が近くにいた場合
可能な範囲で気遣ってあげて下さい。
でも、自殺願望を抱くほど悩まれている方をサポートするのは、専門家の助けがないと難しいです。
ぜひ、専門家の助けを借りながら、あなたが参ってしまわない程度にサポートしてあげて下さい。

実際に自殺をして亡くなられた方だけでなく、未遂の方や、以前の私のように実行には移せなくても自殺願望を持っている人は、少なくないでしょう。
そんな方々が減り、皆が明るく生きていけるよう、心から願っています。