アダルトチルドレン「人を避ける」
久しぶりに、アダルトチルドレンの特徴をご紹介したいと思います。
今回ご紹介する特徴は、傷つくことを恐れて人を避けるです。
人との交流をなるべく避け、 1人行動を選ぶことが多い人、いますよね。
かく言う私もその1人です。
1人行動を選ぶ人には、2つのパターンがあります。
1人でいることが好きか、傷つくことを恐れて1人でいるのか、です。
純粋に1人でいることが好き
1つ目は、純粋に1人でいることが好きなパターン。
他人に煩わされずに1人の世界を味わいたい、そんな人です。
もくもくとモノづくりに没頭する職人さん、研究にのめり込む学者さんなどが典型的ですね。
「1人が好き」ということは個性ですので、本人も周囲も困っていなければ、問題はありません。
(もちろん、社会生活に支障が生じるほどの拒絶ぶりですと、対応や治療が必要です)
傷つくことが怖くて人を避ける
2つ目は、人との交流を望んでいるのに、傷つくことを恐れて人を回避するパターンです。
自己評価が低いために、批難されたり、嘲笑されたり、失敗して恥をかいたりすることへの恐れが強すぎて、人との関わりや新しい活動を避けてしまうのです。
自信不足が露呈しないように、プレッシャーがかかる状況から逃げようとしてしまうのですね。
このような人は、感受性が強いのです。
批難されることや、拒絶されることに対して非常に過敏です。
常に、
- 相手を傷つけたのではないか
- 相手は自分のことをどう思っているのか
- 軽蔑されているのではないか
などと考え、対人関係に及び腰になります。
症状が強い場合は、ひきこもりになったりもします。
また、このタイプの人は、心の中では人との関わりを強く望んでいるのに、実際には逆の行動を取ってしまうのですから、そんな自分に自己嫌悪したり、元々低い自己評価が更に低下して無気力・無力化してしまう傾向にもあります。
日本人にとても多い
このような人は、いわゆる対人恐怖症と言えます。
対人恐怖症は、世界的に見るとダントツに日本人が多く、英語で対人恐怖症という言葉は無いので、そのまま「Taijin kyofusho」と表記されるのだそうです。
アメリカなどでほとんど見られませんし、全くいない国もあるのだとか。
なせ日本人に多いかというと、世間体を気にし、他人に配慮しながら生きる集団生活が基盤にある文化的側面が大きいですね。
学校でも「和を重んじる」ことを大切とされ、横並びで一律的に扱われる教育を受けます。
目立ったり自己主張が強い子供は、あからさまではなくとも、それとなく否定されます。
私達日本人は、知らず知らず、常に空気を読み、他人の思惑を気にかけ、自分が周囲の人達と何か違っていないか、敏感になっていくのです。
最も影響を受けるのは親から
でも、他の記事も読んで下さっている方は察しが付くかと思いますが、やはり1番大きく影響を受けるのは親からです。
世間体を気にし、過度に、
- 他人に迷惑をかけないように
- 近所の人にどう思われているかな
- 後ろ指さされるようなことをしていないか
などと考えている親の元で育っと、子供も他人の思惑に敏感になっていきます。
加えて、親から日常的に批難されたり否定されると、自己評価が低くなって、自信が持てなくなってしまうのですね。
カウンセリングで行うこと
傷つくことが怖い人は、次のような思考がパターン化していて、事あるごとに自動的に思考が生じます。
- こんな対応したら嫌われないかな
- 失敗したら笑われそうだ
- こんなこと言ったら、相手は傷つくかも
このような思考が生じるために、相手の思惑や反応が気になってしまうのですね。
カウンセリングでは、まず、どういう状況でこのような思考が生じて、人を避けたくなる感情に繋がるのか、明確にします。
その後、ご自身を苦しめる思考パターン・価値観を緩めていきます。
クライアントさんの状況によって異なりますが、思考パターンが作られた背景を紐解いて理解したり、パターン化している思考を変えるワークを行います。
また、「人を避ける」という行動そのものに焦点をあてるアプローチを取り入れることもあります。
このような作業で、徐々に人に対する恐怖心を和らぎ、楽に生活できるようになっていきます。
ぜひ、カウンセリングで、楽になってくださいね。