「失敗してはならない」病
私のところにいらっしゃるクライアントさんの多くは、失敗やミスにとっても敏感です。
ちょっと何かに行き詰ったり、失敗したり、ミスをすると、
- 仕事でまた失敗した。こんな自分はダメだ
- ミスする自分は、人より劣っている
- 人と上手く話せなかった。情けない。どう思われただろう?
- また人に迷惑かけてしまった
などと、非常に自分を責めてしまいます。
また、失敗やミスに敏感な人は、常に失敗やミスを恐れて、ビクビクしています。
- 失敗したらどしよう
- ミスしたら、周囲の人にどんな目で見られるのだろう?
- 仕事が上手くこなせなかったら、怒られるかも、相手にされなくなるかも、評価が下がるかも
- 上手く話せなかったら、きっと嫌われる
こんな不安で、身動きが取れなくなる方もいます。
「失敗してはならない」病
失敗やミスに敏感な方は、「絶対に失敗してはならない」という強迫観念に縛られています。
これでは、毎日が苦しいですし、ちょっとでも失敗すると、クヨクヨ悩んでしまいますよね?
不登校気味のクライアントさんが、
「次の学校でも上手くいかなかったら、人生おしまいだ」
と悲愴な表情でカウンセリングに来たり、
何度か転職でつまづいた方が、
「次の職場でも上手くいかなかったら、もう生きていけない」
と思い詰めた顔でご相談にいらっしゃいます。
共通しているのは、
- 後が無い
- 絶対に失敗できない
という壮絶な想いです。
これで上手くいかなかったら、本当に自殺でもしかねないほど、自分を追い詰めてしまっているのです。
これでは、生きることが、苦しくてたまらないですよね。
自分への期待度を下げる
失敗を許せない人は、自分に対して、強い期待をしています。
と~~~ても高いハードルを、自分に課しているのです。
カウンセリングでは、
ハードルを下げましょうね
と、よくアドバイスします。
自分への過度な期待をやめることが必要なのです。
- 失敗しても良いや
- ミスすることだってある
- 人がどう思われても仕方がないや
- 学校や職場で上手く行かなくても良い
こんな風に、肩の荷を下ろすことで、ラクに生きることができるのです。
人は全知全能の神ではない
人は、誰でも失敗します。
ミスをしない人間は、1人もいません。
ちょっと視野を広げて周囲を見渡して見れば、
完璧そうな人だって、できないこともあれば、失敗もしているんです。
カウンセリングでは、冗談ぽく、次のような言葉を投げかけます。
- 自分のことを、全知全能の神と勘違いしていませんか~?
- 人は誰でも失敗しますよ~
- 出来ないこともありますよ~
- 自分が人間だということを、思い出して下さいね~
失敗やミスを恐れたら、「自分を全知全能の神と、勘違いしていないか?」と問いかけてみて下さいね。
なぜ、失敗が許せなくなるのか
失敗やミスに敏感な方は、子供時代、厳しい親の元で育ったケースが大半です。
ちょっとでも失敗すると、怒られたり否定されたり、
怒られなくても誉められることがなかったり。
あるクライアントさんが、こんなエピソードを話してくれました。
子供の時、テストで90点を取っても、「何で間違えたんだ」とミスした所を聞かれて注意された。
100点を取っても「当たり前」で褒められたことが無い。
少しのミスも許されず、苦しかった。
こんな育てられ方をしたら、失敗やミスに敏感になりますよね?
あなたの生まれ育った環境は、いかがでしたか?
でも、安心して下さい。
もう、重箱の隅をつつくような親から、あなたは離れています。
昔のように、失敗に怯える必要はないのです。
厳しかった親の代わりに、あなたが自分自身に優しく接してあげれば良いのです。
失敗しても良いんだよ~、と。
更に詳しい方法は、カウンセリングでお聞きくださいね。