怒りを身体からコントロールする

怒りの表現として、身体を使った慣用句が、たくさんありますよね?
皆さんも、この中のいくつかを、日常的によく使っているのではないでしょうか?
- 頭にくる
- 頭に血がのぼる
- 怒り心頭に発する
- 頭から湯気を立てる
- 目くじらを立たてる
- 目を三角にする
- 目をつり上げる
- 目をむく
- 柳眉(りゅうび)を逆立てる
- 腹が立つ
- 腹に据えかねる
- 腸(はらわた)が煮えくり返る
- 腹の虫が納まらない
- 向かっ腹を立てる
- 小腹が立つ
- 青筋を立てる
- 血相を変える
- 怒りに震える
いろんな慣用句がありますよね。
それだけ、怒りによって身体に影響が出るということを、
昔から人は知っていた、ということでもあります。
怒りと身体には、密接な関係があるのです。
今回は、身体を使った怒りのコントロール方法を、3点、ご紹介します。
身体の感覚を観察する
イライラしたり、怒りを感じたら、身体の状態を観察してみてください。
- 頭が熱くなっていないかな・痛くなっていないかな
- お腹に不快感は無いかな
- 身体全体がこわばっていないかな
こんな風に、身体を観察することで、「客観視」できて、怒りから1歩距離を取ることができます。
そうすると、心が落ち着くのですね。
ところで、上で紹介した慣用句に、「頭」と「腹」が多く出てきますよね?
怒りを感じると、「頭」か「お腹」に変化が出ることが多いです。
ですから、怒りを感じたら、身体全体と、頭・お腹をまずチェックしてみてください。
また、普段から、自分は身体のどこに怒りを感じやすいか、把握しておくのも、良いですね。
- 自分は頭に出やすいな?
- お腹が変化することが多いなあ
人によって、身体のどこに変化が出やすいかは違いますので、
自分の特徴を理解してくださいね。
身体を脱力する
イライラしたり、怒りを感じたら、身体全体を脱力してください。
怒りが出ている時、身体はこわばって緊張状態になっています。
ふー、と息を吐きながら身体を脱力することで、心も脱力していきます。
余分な力、緊張状態を解き放ってみてください。
呼吸で怒りが収まる
怒りが出ると、交感神経の働きが一気に高まって、自律神経のバランスが崩れてしまいます。
そこで、ゆっくりとした呼吸で、副交感神経の働きを高めて、
自律神経のバランスを整えましよう。
副交感神経の働きが高い状態では、怒りは持続できなくなるのです。
丹田を意識して、ゆっくりとした呼吸を行って下さい。
難しく考えず、ゆっくり吐いて、ゆっくり吸う、これだけで、十分、効果がありますが、
吐く息を長めに行うと、更に効果的です。
5秒かけて鼻から息を吸ったら
7~10秒かけて、口をすぼめて、ゆ~くり息を吐き出してください。
5秒吸う・10秒吐くが大変なら、
3秒で吸って、5~6秒で吐いても構いません。
とにかく、ゆっくりした呼吸を意識してください。
「吐く:吸う」を、「1:1.5~2」くらいのスピード
にすると、自律神経が整い、心肺機能も高まると言われています。
また、呼吸に集中することで、意識が怒りの対象から外れるので、
より怒りを手ばなしすくなります。
まとめ
今回は、「身体を使った怒りのコントロール方法」として、
次の3点をご紹介しました。
- 身体の感覚を観察する
- 身体を脱力させる
- 呼吸を意識する
身体を意識した対処方法は、怒りがおさまるだけでなく、リラックス効果も高まりますので、ぜひ、実践してくださいね。