敏感で繊細な「HSP」さんの生きづらさ

 

前回は、

HSPとは何か、そしてHSPの特徴について、詳しくご紹介しました。

前回の記事

 

あなたはいかがでしたか?

HSPの傾向、ありそうでしたか?

 

今回はその続きです。

 

  • HSPの抱える生きづらさとは?
  • カウンセリングでは、どんなサポートができるのか

 

この2点について、ご説明します。

 

HSPの生きづらさとは?

前回ご紹介した4つの特徴によって、HSPさんは、こんな生きづらさを感じます。

 

1.身体的苦痛や、生じてくる感情の辛さ

まず、五感で感じる感覚(痛み、音、ニオイなど)によって、身体的に苦痛を感じます。

 

また、強く生じる感情に対しても、辛さを感じます。

特に、HSPは、「不安感・恐怖心」を強く感じると言われていて、これらの感情に翻弄されることが多いようです。

 

私の場合、ネガティブ感情だけでなく、ポジティブ感情が生じても、辛く感じます。

 

2.傷つきやすさ

繊細さゆえ、相手の何気ない一言に対しても感情を揺さぶられ、ショックを受けることが多いです。

 

3.自分を出せない・相手の気持ちを優先しすぎてしまう

相手の気持ちを察してしまう分、相手の気持ちを優先しようとして、

自分の気持ちを抑え込んだり、

相手にどう接したら良いのか分からなくなったりします。

場の空気に流されて、確固たる自分というものを見失いがちです。

 

4.疲れやすい

HSPさんは、五感から受ける刺激に敏感だったり、人の気持ちや感情を過度に察してしまう訳ですから、

当然、刺激に翻弄されたり、エネルギーを過度に使って、疲れやすくなります。

 

5.決断や行動が苦手になる

物事を深く考えるため、考えすぎて、何かを決断したり、行動にうつすということが、苦手になっていきます。

また、ネガティブな方向で考えこむことによって、不安が生じやすくなります。

 

6.自己肯定感が下がり、自信が持てなくなる

個人的には、HSPの生きづらさで最も大きものは、この「自己肯定感の低さ」だと思います。

HSPさんは、自己肯定感が低い方、とても多いです!

繊細さや敏感さ以上に、この自己肯定感の低さが、苦しみを増していると感じています。

 

自己固定感が下がる理由は、いくつか考えられます。

 

まず、敏感で繊細な部分や、考え込んでしまう気質を人から理解されず、

「神経質、細かい、考えすぎ」などと言われてしまうことで

「自分ってダメなのかな。そんな自分は変えなきゃ」

となどと、自己否定するようになります。

 

理解されないことで「孤独感」「満たされなさ」を感じることも多いですね。

 

さらに、人と違う感じ方をすることで、

自分はおかしい

と思い込み、自信を持てなくなったりします。

 

また、人の表情や気持ちの変化を敏感に察知するので、

ちょっと相手の表情が曇っただけでも、

 

「自分が不愉快にさせたのではないか」

「自分は嫌われているのではないか」

 

など深読みする傾向があり、

人間関係の中で、自己肯定感を低くする傾向が強いです。

 

更に、人の気持ちや感情を察しすぎると、相手に対してどう接したら良いかわからなくなり、

これも自己肯定感が下がる要因となります。

 

例えば、HSPの子供(HSC)が、母親からグチを聞かされると、

母親に強く共感し、何とかしてあげたいと考えます。

でも、子供だから、当然、何をして良いかもわからないし、できることも限られます。

 

そうすると、子供は無力感を抱き、

母親を手助けできない自分を責めるようになって、自己肯定感が下がっていきます。

 

このように、共感力が高いと、相手に対して、何かしてあげたいと考えます。

でも人間、できることは限られるので、助けになってあげられない自分を責め、自己肯定感が下がっていくのです。

 

 

カウンセリングでは何をするの?

このようなHSPさんに対して、カウンセリングでは、こんなサポートを行います。

 

1.自己肯定感を高める

これが、最も大切なことだと感じます。

自己肯定感を高めれば、相手の言動にも左右されにくくなり、

自分らしい生き方が、できるようになります。

カウンセリングでは、まず、自己肯定感を高め、自信を持った生き方ができるよう、サポートします。

 

2.身体的感覚や、感情への対処方法を身に着ける

これも大切なことですね。

身体的な感覚や、生じてくる感情に巻き込まれず、上手く付き合っていくことが必要になります。

上手く付き合えるようになると、刺激が怖くなくなっていきます。

カウンセリングでは、対処方法を身に着けるサポートをしています。

 

3.考え方のクセを変える

苦しみは、「考え方」次第でどんどん増幅していきます。

 

HSPさんは物事を深く考えますが、苦しみを増やす方向に考えを深めれば、当然、苦しさは増していきます。

一方で、生きやすくなる考えができれば、人生は全く別の方向に動きます。

 

でも、私達は、子供の頃から染みついている「考え方のクセ」があります。

 

ネガティブな考え方のクセを持つ人は、何でもネガティブに考えますし、

自己肯定感が低い人は、いつも「自分だはダメだ」と考えてしまいます。

 

例えば、相手の表情が曇った時、

「自分が不愉快にさせたのではないか」

「自分は嫌われているのではないか」

と自動的に考えるのは、考え方のクセです。

 

HSPさんは、相手の表情の変化を、敏感に察してしまいます。

それ自体は、変えることはできません。

「感じないようにしよう」とはできないのです。

 

でも、

相手の表情が曇った = 自分が原因

という考え方は、変えることができます。

 

この考え方のクセを変えれば、人生、大きく変わります。

 

 

カウンセリングでは、まず、ご自身がどのような「考え方のクセ」を持っているかに気づいて頂き、

そのクセを、生きやすい考え方に変化できるよう、サポートします。

 

前回から、2回にわたって、

敏感で繊細なHSPについて、ご紹介しました。

 

もし「当てはまる」という方は、

ご自身の気質を理解して、上手く付き合っていきましょうね。